レンタカーの独自色
第一関門は、コスト負担の問題である。
だが、これまでの流通論は、卸売業の死活を握るこのコスト負担問題にほとんど取り組んでこなかったと言えるのである。
多品種・少量・高頻度物流、小売業の物流センター使用料や自社コード使用料など、卸売業と小売業の間における軋糠や葛藤は、今ようやく卸売業の口から重く語られ始めたところである。
卸売経営の直面する既成の事実に真正面から取り組むことなしに、新パラダイム論を唱えてみても、マネジメント論が不在の伝統型流通論では変革著しい流通業界が期待するほどの効果は表れないだろう。
もしそうだとすれば、なぜこうした事態に陥ったかを回顧することから出発すべきだろう。
もはや模倣すべきモデルはないのである。
「作れば売れる」を前提として、経済規模の拡大とともに流通関連企業が成長してこられた過去とは決別しなければならない。
大量生産・大量販売の時代はすでに終わり、日本の流通は紛れもなく消費を起点として川上のメーカーへと逆流を始めている。
したがって、メーカーは、作ったモノを売るのではなく、「売れたモノを作る」発想に転換するとともに、業態別チャネルごとに適正量だけ適品を開発するシステムに切り換える必要がある。
あらゆる流通チャネルに対し、同一ブランドを同一価格で、しかも同一のマス・マーケティングによって押し込んでいく政策は通用しなくなってきた。
売れるモノを作るために、流通業者とパートナーリングの関係を形成することが重要な時代となってきたのである。
今後、日本の流通は一段と逆流の勢いを増していくだろう。
消費者が変わった大衆から“個”への変容わが国の「流通」は現在、本格的な変革期に突入している。
変革を促進している第一の要因は消費者意識の変化である。
第二次大戦直後の食糧難、空腹とインフレ、生活苦という“どん底”からわが国の産業経済の復興は始まった。
これを消費市場の形成過程という側面からみると、まず昭和30年代からミシン、ラジオ、カメラなどの耐久消費財市場が形成された。
次に。
家電三種の神器へさらにカー(自動車)、クーラー、カラーテレビの3C時代へと引き継がれた。
このほか合成繊維、化粧品、医薬品、加工食品など、新しいライフスタイルの提案を伴う革新的な新製品が次々と登場し、大衆消費社会が形成された。
大量生産、大量販売体制と大衆消費とが連動する形で、消費市場は急速に拡大したのである。
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